富山県の2月定例県議会が2月26日から、3月24日まで開かれています。新年度の県予算案などが提案、審議される大事な議会です。
日本共産党からは、3月7日に津本ふみお県議が本会議で一般質問。(1)県予算案、(2)新型コロナ対策、(3)PFI、(4)交通政策、(5)農業問題を取り上げました。私は3月17日の予算特別委員会で、(1)新型コロナ対策、(2)PFI、(3)生物多様性の保全、(4)気候危機打開の取り組みについて質問。18日の成長戦略特別委員会や、各常任委員会でも積極的に質問に立ちました。
新年度の一般会計予算案は、総額6,333億円余り。コロナ対策予算の計上により、昨年度の当初6,335億円とほぼ同水準の、過去最高規模となりました。
予算案には、子どもの医療費無料化拡大、75歳以上の高齢障害者医療費助成、小学校5年生までの35人以下学級の拡大と県単独定数での教員14名確保、西部水道水供給事業の単価引き下げの2部料金制度導入・・・など、わが党が県民のみなさんと求めてきた予算がいろいろ盛り込まれました。
しかし、全体としては、大企業優遇の一方で社会保障予算の抑制、消費税増税と国民負担増による県民と、中小企業に冷たい国予算案への追従が特徴です。コロナ感染症対策も、国の施策の範囲を出ないもので、まったく不十分。県の成長戦略にも、県民生活底上げの視点はありません。
今回の議会では特に、津本県議と2人かかりで、PFI事業の問題点を浮き彫りにすることに取り組みました。公の事業の建設からその後の管理運営まで、一括して民間事業者に発注するのがPFIです。PFI法が施行されて21年、富山県は初めてこの手法を、県武道館と高岡テクノドーム別館を皮切りに採用しようとしています。経済同友会の代表幹事も務めた、経済界出身の県知事の公約です。前知事は、総務省官僚出身知事でしたが、賢明にもこの手法を採用してきませんでした。私は予算特別委員会で、県武道館のケースを取り上げ、(1)従来方式より経費が6.2億円安いというVFM根拠の根拠が不明、(2)20年間もの管理・運営を民間に丸投げした場合、県民サービスの質は保障されない、(3)PFI事業を受けるのは県外の大手ゼネコン中心で、県内業者が締め出され地元経済は潤わない、と指摘しました。
そのほか、富山市の有峰林道東岸地区の舗装、拡幅の中止を求めた質問も。この地域は、県希少野生動植物に指定されたハクバサンショウウオの国内有数の生息地です。今年1月には「種の保存法」にもとづく国の希少野生動植物にも、追加指定されました。今回の質問で私は、この事業の費用対効果の算出には大きな問題があること、昨年12月の検討委員会で県側が示した代替案に専門家委員から厳しい意見があがっていることなどを指摘し、改めて舗装・拡幅事業の中止を要求。知事も「適切な時期に判断したい」と答えました。下の写真は、過大な費用対効果の算出を指摘された農林水産部長が、見え透いた言い訳を長々と述べる答弁を苦笑しながら聞く私と津本県議です。手ごたえは十分でした。
さて、予算議会も最終盤です。津本議員と力をあわせて、最後までがんばります!