トピックス

2019年2月県議会・一般質問のために

2019年3月1日 日本共産党・火爪弘子

(1) 新年度県予算案と消費税増税対策について

県民生活にとって、新年度政府予算案および県予算案における最大の問題は、
消費税増税を前提にしているという点です。政府は10月にあくまで増税を行う予定ですが、経済の現状を見れば、とても増税できる状態ではありません。
昨年12月に発表された2018年7月から9月期の国内総生産は、実質成長率が年率換算で2.5%マイナスという大幅な落ち込みとなりました。実質家計消費も、企業の設備投資も、輸出も主要な経済指標すべてで前年を下回っています。2月のNHKの世論調査でも、景気回復を「実感していない」との回答が66%にのぼり、「実感している」は8%にすぎません。
安倍首相が過去に二回消費税増税を延期した時に比べても、景気が悪化傾向にあることはあきらかです。前回延期した際に安倍首相は、国内経済は好調だが世界経済が「不透明感を増している」から延期するのだと説明しましたが、現在は米中の「貿易戦争」で、「不透明」というより先は「真っ暗闇」とも言える状況ではないでしょうか。
セブン&アイ・ホールディングス名誉顧問の鈴木敏文氏が「文芸春秋」で、「今のタイミングで消費税をあげたら、間違いなく消費は冷え込んでしまう」と警告しています。社会保障や幼児教育無償化の財源は、この間減税されてきた大企業の法人税や富裕層に応分の負担を求めることで、捻出できるとわが党は提案してきました。麻生財務大臣は、増税延期の可能性についても言及しています。今からでも増税中止を求めるべきではないでしょうか。知事にうかがいます。

政府予算案には、さまざまな増税対策が盛り込まれました。安倍首相は「今回はいただいた消費税をすべてお返しする形で対策を行うと」とまで言って、複数税率導入や、ポイント還元やプレミアム付商品券などを打ち出しています。しかし、「すべてお返しするなら」最初から増税しなければいいではありませんか。
しかも、この増税対策については、県内事業所からも、強い抵抗が聞かれます。 
昨年12月、日本スーパーマーケット協会など流通3団体は、ポイント還元の見直しを求める異例の意見書を政府に提出しています。複数税率に対応する煩雑さと負担増に加えて、小売業者の規模でポイント還元率も違い、キャッシュレスに対応するには負担もかかります。こうした批判を商工労働部長はどう認識し、どう対応しようとしているのかうかがいます。

 あわせて懸念されるのが、2023年10月から導入されようとしているインボイス制度です。現在、年間売り上げ1000万円以下の業者は消費税免税業者となっていますが、課税業者でなければインボイスといわれる適格請求書は発行されません。インボイスのない業者と取り引きした場合は消費税の税額控除が受けられず、消費税をまるまる負担しなければなりません。結局、非課税業者は取引から排除されることになるでしょう。直売所に納入する農家なども非課税業者です。県内の非課税業者の現状と、インボイス制度についてどう認識し、どう対応しようとしているか商工労働部長にうかがいます。

 政府は、今回の新年度予算編成にあたり、消費税増税分を適切に予算に反映するよう自治体に求めていると聞いています。しかし、県の負担増分をそのまま機械的に、県民の手数料値上げに転嫁するのではなく、中身によっては県が負担増を軽減することも必要ではないかと思います。新年度県予算案には10月からの消費税増税の影響がどう含まれているのか。県の歳出面の負担増と、歳入面で県民負担に転嫁しようとする使用料・手数料の値上げの主な内容と総額について、経営管理部長にうかがいます。

(2) 北方領土返還交渉について

 次に、安倍内閣の北方領土交渉についてうかがいます。富山県内の北方領土からの引揚者は1,425人と北海道についで多く、生存されている方は昨年3月時点で481人で、平均年齢も80歳前後となり返還はまったなしの課題となっています。ところが昨年末になって、安倍首相がこれまでの政府方針を転換し「2島返還で平和交渉締結をめざす」との姿勢を示していることに、県内関係者からも批判ととまどいの声があがっています。首相が、ロシア側に配慮し「日本固有の領土」との表現を避けるようになったことにも、姿勢の後退が示されています。
 そもそも千島列島は、1875年に樺太・千島交換条約で明確に日本領に編入された、日本固有の領土です。ところが、戦争で占領した領土を獲得することは認めない1943年の「カイロ宣言」にも明記された「領土不拡大の原則」という第2次世界大戦の戦後処理の大原則を踏みにじり、北方領土の引き渡しを求めたスターリンの主張を米英が「ヤルタ協定」で認め、ソ連が終戦直後に北方領土を軍事占領したところに、この最大の問題がありました。ところが、日本政府は1952年のサンフランシスコ平和条約で、それを追認し「千島列島の放棄」を宣言してしまったのです。この戦後処理が不公正であったことを日本政府が明確に主張しなければ、筋が通った返還交渉とはなりません。ところが、日本政府は戦後60年、こうした道理ある毅然とした交渉をしてきませんでした。この姿勢を変えなくては、世界にも支持される、道理ある交渉にはならないと日本共産党は提案してきました。
 経営企画委員会も一昨年、県外視察で根室市を訪問し、元島民の方々の返還を求める熱い思いをうかがってきました。ロシア側の強硬姿勢に屈し、2島返還で平和条約締結などの姿勢をとれば、千島に含まれない2島の返還もできないでしょう。富山県からも政府に対し、毅然とした領土返還交渉を行うよう求めるべきと考えます。知事の見解をうかがいます。

(3) 立山連峰の自然を守るために

「立山黒部」世界ブランド化の当面の検討から、称名から弥陀ヶ原のロープウェイ、および大観台から称名までのゴンドラ計画が外れたことを歓迎しています。この2年近く、反対ないし慎重な検討を求めて県に申し入れるなど、声をあげてこられた皆さんに心から敬意を申し上げたいと思います。
今回の検討過程のなかで、国立自然公園で自然を改変することの厳しさを、知事も改めて痛感されたのではないでしょうか。そして、今回の経過に照らせば、かの北アルプス横断道路構想など、自然破壊の規模はケタ違いと言わなければなりません。これまでも知事は、建設費が1兆円にも及ぶ試算結果をあげられ、費用対効果などからも課題が多いとしてこられました。自然環境破壊という側面からも、まったく非現実的な計画と言わなくてはなりません。この際、総合計画の長期構想からも北アルプス横断道路構想を削除すべきだと思います。知事にうかがいます。

そこで今後、立山駅から美女平のロープウェイ建設が検討される訳ですが、その際にも詳細な環境調査と県民への公開、計画の慎重な検討を求めるものです。県が新年度、猛禽類の調査を計画していますが、日本イヌワシ研究会からは「県内でイヌワシが激減している」と指摘されています。丁寧な調査が必要です。
また、立山駅から美女平駅までのロープウェイ建設に関する自然環境調査は、立山黒部貫光によって行われると聞いています。3本の支柱の建設による坂木坂登山道への影響をはじめ、丁寧な調査と県民への公表、環境負荷の少ない計画策定を支援するよう要望します。観光交通地域振興局長の見解をうかがいます。

立山の宿泊施設の今後を考える際、立山高原ホテルを今後どう活用するのかも課題です。地元の意見も踏まえ、県民に開かれた検討を求めるものです。
現在は公立学校共済組合が管理・運営している立山高原ホテルですが、県からの支援により建設費の償還が完了する平成33年には、所有権が県に移管されることになっています。また、平成28年の富山県行財政改革推進本部の提言では、「民間活力の活用も含めて、今後のあり方を検討する」とされたところです。そこで、立山高原ホテルの宿泊者が、ピーク時と比較してどのように推移してきたのか、収支状況はどうか、これまでに県からどれだけの財政支援が行われてきたのか確認するとともに、県移管後のあり方について、これまでどのように検討してきたのか、また今後どのよう検討していくのか、教育長にうかがいます。

(4) 子どもの安全確保と子育て支援について

子どもの医療費助成の対象拡大については、県内女性議員連絡会の場でも、毎回のように県が支援対象を拡大して欲しいとの要望が出されています。それほど、子育て支援策のなかでも、子どもの医療費無料化は特別な要望の強い課題なのだと思います。
知事は「それは市町村の判断で」と毎年説明してきたのですが、必ずしも納得は得られていないと受け止めるべきだと思います。知事が一貫して背を向けている間に、鳥取県が高校卒業まで入院も通院も無料にしたのをはじめ、8都府県が県として中3まで無料にしています。気が付けば、通院で4歳未満の支援に止まる富山、石川、熊本の3県だけで、県予算額3.5億円余りは、文字どおり単独全国最下位になりました。
女性議員連絡会でも、ある自治体の市議さんが「県が市町村への支援を拡大してくれれば、財政基盤の弱い市町村でも子育て支援がさらに拡大できる」と要望しておられました。県内では朝日町や黒部、入善など独自に高卒まで無料化を始めています。県が支援対象を拡大しれば、県内で高卒までの支援が必ず広がるでしょう。「県独自に」とばかり言わないで、知事には市町村に心を寄せる姿勢が必要なのではないでしょうか。知事の見解をうかがいます。

さて、子ども・子育て支援法の施行に伴い、市町村に放課後児童クラブの設置が正式に義務づけられて4年が経過します。留守家庭の児童の放課後や夏休みの生活の場としての放課後児童クラブと、地域のボランティアの方々が児童に遊びや文化を提供する放課後子ども教室は、それぞれ目的が違います。県もこの間、各市町村の「子ども・子育て支援条例」と「支援計画」策定を支援するとともに、指導員の確保と資質向上、処遇改善に取り組んできたと思います。
放課後児童支援員養成研修や、放課後児童支援員等処遇改善等事業、放課後児童支援員キャリアアップ処遇改善事業など、指導員確保をどう支援してきたのか。現状と今後の課題について厚生部長にうかがいます。

新しい「子ども・子育て支援制度」がスタートした際に、国は2014年4月「放課後児童健全育成事業の設置および運営に関する基準」で、クラブ一単位あたり指導員は最低2人以上、うち一人は有資格者との最低基準を示しました。それまで各自治体に任されていた放課後児童クラブの指導員基準を、国が責任を持って示したという点では、大きな前進でした。児童一人当たりの面積や定員などは「参酌基準」とした一方で、指導員の配置基準はより厳しい「守るべき基準」とされたのです。県内市町村でもそれにもとづく条例を作ってきました。
ところが、昨年11月国の地方分権改革有識者会議が、現行基準を「参酌すべき基準」に緩和するとの方針を示し、関係者に困惑が広がっています。指導員確保が困難とする地方の意見に配慮したとのことです。しかし、国もこの基準が子どもたちの安全とクラブの質確保にとって必要であるとの立場は崩していません。児童福祉法改正の動きが今後どうなるにせよ、県内市町村が条例と計画で、この基準を堅持するよう支援すべきと考えます。厚生部長にうかがいます。

地域循環型経済や地産地消の観点から、この間学校給食の地産地消について取り上げてきました。県食育推進計画で掲げた2021年までの学校給食への野菜や果物の使用量の目標700トンに対し、昨年度は498トンですから、さらに努力が必要です。県内産魚介類の学校給食への使用は、年間推定40トンとの答弁も、先日の次世代・人材育成特別委員会でいただきました。新年度は新しい支援制度にも取り組まれるとのことで、成果に期待するものです。
私は、学校給食用の加工品についても、県内食材を使ったものを広げて欲しいと思います。例えば、県学校給食会が取り扱う一般物資、ハンバーグだとか、コロッケ、納豆やさかなの冷凍品だとか、おかず類の地産地消品目のなかには、残念ながら県外の食品会社に生産を発注しているものがあります。県内に対応できる食品会社がないとのことですが、わざわざ輸送費をかけて石川県の会社に発注しているとのことでした。農協や漁協をふくめて、農林水産業者への6次産業化支援のなかで位置づけられないかと思います。農林水産部長の見解をうかがいます。

「子どもの貧困」対策が課題となるなか、県内でもボランティアのみなさんの善意に支えら、「子ども食堂」が13カ所にまでひろがってきました。私の地元小学校区でも昨年10月から、当面月1回ですが取り組まれています。生協の2階を借りて開催されているこの「子ども食堂」には、子ども達とともに、地域の一人暮らしの高齢者も参加し、ボラティアを含めると初回は80人、今年2月は約120人が参加しました。毎回参加する子ども連れの家族、お母さんが夜も働く母子家庭の子ども達3人を毎回連れて参加される福祉関係者などに触れて、取り組みの意義を改めて感じています。しかし、まだまだ市町村ごとに支援制度には温度差があるのが現状です。市町村の補助制度がない場合は、残念ながら県の補助も受けられません。夏場は、保冷庫や冷蔵庫も必要です。県からも市町村に働きかけるなど、運動の広がりに期待するものです。現状と課題について厚生部長に伺います。

池多駐在所襲撃事件の際に、最寄りの小学校に事件発生が伝えられなかった点について、地元から改善の要望が出されたと聞いています。奥田交番襲撃事件の際にも、犯人が拳銃を保持していることが学校には伝わりませんでした。「犯人が逮捕されたので連絡しなかった」「拳銃が奪われてから時間がなかった」など、事情は理解できない訳ではありませんが、今後の課題ではないかと思います。学校と警察とのさらなる連携強化に、今後どう取り組んでいくか警察本部長にうかがいます。

(5) あいの風とやま鉄道について

開業後4年を迎えるあいの風とやま鉄道は、さまざまな課題を抱えながらも、利用者の利便性維持、経営の安定に努めてきました。大幅な減少が予測された利用者も、4年間はほぼ維持され、10年間の支援のために積み立てている経営安定基金からの取り崩しも、当初の計画を下回わっています。関係者の努力に感謝するものです。そこで、当初の経営計画で予定していた開業5年目の運賃再引き上げの回避を期待するものです。あいの風とやま鉄道を、今後どう支援していくのか、知事にうかがいます。

富山・東富山間の新駅の建設計画については、会社および県・市の間で、西側駅前広場の整備を含め、役割分担が整理されたと聞いています。西側広場の整備計画については、かねてから地元から説明を求める声が寄せられてきました。改めて、新駅の整備計画、事業費、工期の見込みと、市と県との役割分担についてうかがい、私の質問を終わります。

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