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6月定例県議会本会議(6月17日)、津本県議一般質問

6月17日 日本共産党・津本二三男

(1)「年金2000万円」問題と消費税増税について

「老後の資金は、年金だけでは足りず、夫婦で2000万円が必要」とした金融庁金融審議会がだした報告に衝撃が走っています。

総務省2017年『家計調査』の数値を踏まえ、年金暮らしの夫婦の年金収入と支出の差が、月で平均5万5千円、年間で66万円の赤字となっている。95歳まで生きるとして、年金生活30年間に約2000万円の貯金など取り崩しが必要というものです。

老後の生活を賄うことができない、貧しい年金制度の実態とともに、高齢者の生活が、貧困か、貧困と隣り合わせの中にある現実を、あらためて突きつけるものとなりました。

高齢になっても安心して生活できる社会にする。――これは、政治の責任だと私は考えています。そこで、まず、消費税増税について伺います。

(1)前回の消費税8%への増税を契機に、実質家計消費は年25万円も落ち込み、労働者の実質賃金も年10万円低下。内閣府が発表した景気動向指数が6年2カ月ぶりに「悪化」となるなど、政府自身も景気悪化の可能性を認めざるを得なくなっています。

これまで3回の消費税増税が行われました。3%増税の時は「バブル経済」のさなかであり、5%増税も、8%増税の時も、政府の景気判断は「回復」というものでした。それでも、消費税の増税は深刻な消費不況を招きました。

今回は、景気後退の局面での消費税10%への大増税です。これほど無謀な増税はないと考えます。

また、米中の「貿易摩擦」も深刻化し、世界経済の減速や失速が危惧されています。そんな中でも、消費税増税に突き進もうとしており、世界を代表する経済紙ウォール・ストリート・ジャーナルからも、「安倍首相は消費税率を引き上げ、景気を悪化させると固く心に決めているように見える」とやゆされるほどです。

消費税10%への増税は、生活を壊すだけでなく、経済も壊します。今からでも中止を求めるべきと考えますが、いかがでしょうか、知事に伺います。

(2)先月5月、日本共産党をふくむ4野党・1会派は、党首会談をおこない、参院選1人区での候補者一本化とともに、市民連合から提案されていた13項目の「共通政策」に合意・調印し、消費税について、「税率引き上げを中止し、所得、資産、法人の各分野における総合的な税制の公平化を図る」としました。

先月5月、日本共産党をふくむ4野党・1会派は、党首会談をおこない、参院選1人区での候補者一本化とともに、市民連合から提案されていた13項目の「共通政策」に合意・調印し、消費税について、「税率引き上げを中止し、所得、資産、法人の各分野における総合的な税制の公平化を図る」としました。

また、日本共産党としても、消費税の増税ではなく、富裕層と大企業に応分の負担を求める税制改革を、以下のように提案しています。

研究開発減税などもっぱら大企業だけが利用できる優遇税制によって、法人税負担率は、中小企業の18%に対し、大企業は10%と、大変低いものになっています。これを是正し、大企業に中小企業並みの負担をいただくだけで、4兆円の財源がつくれます。

また、累進税制が基本であるはずの所得税も、所得が1億円を超えるあたりから、優遇された状態になり、逆に負担率が下がっていくものとなっています。富裕層の所得の多くを占める株の配当や譲渡益について、せめて欧米並みの負担を求めるなどで、3.1兆円の財源になります。

この2つでも、7兆円余のあらたな財源ができるとしています。

安倍政権のもとで、大企業は史上最高の利益を上げ、内部留保は442兆円に膨れ上がっています。また、富裕層に巨額の資産集中が進み、アメリカの経済誌フォーブスによれば、日本の「長者番付」上位40人の資産は、この7年間で18.6兆円に、2.4倍に増えているとのことです。

消費税10%への増税による増収は約5兆円。消費税に頼らなくても、税金の優遇を是正し、富裕層と大企業に応分の負担を求める税制改革で、十分賄うことができると考えますが、いかがでしょうか。知事に伺います。

(2)国民健康保険料について

(1)「国保の被保険者の負担が限界に近付いている。将来にわたって持続可能な制度構築するために、追加国費の、規模も含めた抜本的な財政基盤強化の具体策を提示すべき」「仮に(一般会計からの)法定外繰り入れをやめて、単純に保険料に転嫁するとなると、中低所得者層の負担はさらに重くなってしまい、国保制度自体が破綻しかねない」「今後、増嵩する医療費に対して、被保険者に過度な負担を負わせることなく、将来にわたり、国保の持続可能性を担保するための制度的措置を講じるべき」――これは、2014年に、全国知事会が「国民健康保険制度の見直しに関する提言」を出し、それに基づいて、政府審議会のなかで主張された地方側の意見です。「まさにその通り」だと、私は共感しています。

国民健康保険の加入者は、かつての自営業者や農林水産業者が中心であった状況から大きく変化し、今では、高齢者と非正規労働者が中心になっています。加入世帯の平均所得も、この25年間で、年間276万円から138万円にまで半減しました。にもかかわらず、保険料の方は逆に、1人あたり、6.5万円から9.4万円に、約1.5倍に高くなり、加入者の保険料負担は限界に来ています。

こうした国民健康保険が抱える、構造的危機をなんとしても解決しなければ、なりません。それには、国の公費支援の強化が必要です。

政府と知事会の協議の結果、3400億円の追加支援が決まりましたが、しかし、やはり十分ではありません。

知事会が当初求めていたように、保険料を、中小企業の労働者が加入する協会けんぽ並みに、大幅に引き下げるために、国に対し公費1兆円の支援を求めていくべきと考えますが、いかがでしょうか。知事に伺います。

(2)県が国民健康保険の標準保険料率を毎年上げれば、市町村も保険料率の引上げを検討せざるを得なくなると考えますが、いかがでしょうか。

今後、増えていく医療費に対して、保険料の値上げだけで対処していこうとすれば、「老後2000万円」問題からも見えるように、保険料を払えない世帯が増え、危機が進化し、早晩、国民健康保険制度は立ち行かなくなると、私は考えています。

昨年度と比べた今年度の標準保険料率、および、市町村の国民健康保険料率の状況とあわせて、どのように認識されているか、厚生部長に伺います。

(3)若い世代のなかにも非正規雇用が広がっています。私は、不安定な非正規雇用が、未婚率を増やし、出生率を下げる大きな要因の1つになっていると考えています。そして、そこで、非正規雇用の世帯であっても、安心して子どもを産み育てることができる環境をつくる。こうした視点が、少子化対策として重要だと考えています。

さて、国民健康保険の「職業別世帯構成割合」でいう、「被用者」とは非正規雇用世帯のことであり、加入世帯の44%(全国)を占めていると言われています。

この困難を抱える世帯にたいし、国民健康保険では、子どもが増え、家族が増えれば、その人数分だけ、均等割保険料=3万円前後が保険料に上乗せされ、保険料が重くなるという問題があります。正規雇用が基本の組合健保や協会けんぽには、このような保険料の上乗せはありません。

せめて、子どもについては、この均等割保険料を減免する――このことについて、国に対し要望すると同時に、県として真剣に検討すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか、厚生部長に伺います。

(4)全国では、子どもの均等割保険料の減免を、国民健康保険法第77条の減免規定に基づいて行っている自治体もあります。当然に、その費用は一般会計からの繰り入れです。

厚労省は、国民健康保険財政への、一般会計からの「法定外繰り入れ」について、「すべて悪い」と言っているわけではありません。このような法律に基づく減免の場合、厚労省の区分でいう「計画的に削減・解消すべき赤字」にはあたらないと考えますが、どうのように認識されているのか、厚生部長に伺います。

(3)加齢性難聴者の、補聴器購入に対する、公的補助について

(1)加齢性難聴は、会話が聞こえにくくなり、日常生活を不便にするだけではなく、認知症やうつ病の原因にもなると指摘されています。

そして、WHOは、難聴をそのまま放置すると、いっそう進むことから、難聴の度合が、軽度・中度の段階から、補聴器をつけることを推奨しています。

しかし、日本では、補聴器に対する公費助成は、高度・重度の難聴者のみに限っており、WHOが推奨している軽度・中度の加齢性難聴には公費助成がありません。

補聴器は数十万円と高額ですが、欧米では、加齢性難聴にも公的補助をしており、難聴者のなかの3割~5割に補聴器が普及していると言われています。いっぽう、日本では、公的補助も限られていることから、14%程度にとどまっていると言われています。

このような現状を、どのように受け止めておられるのか、厚生部長に伺います。

(2)言うまでもなく、加齢性難聴は昔からありました。しかし、政府が「高齢者も活躍できる社会」を謳い、そして現実には「老後2000万円」問題で分かるように、高齢になっても働かざるを得ない状況になっています。補聴器は切実になっています。

また、認知症、うつ病といった病気に進行することを防ぎ、医療費を抑えることにもつながります。加齢性難聴者の補聴器購入にたいする、公的補助の創設を、国に求めると同時に、県としても検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。知事に伺います。

(4)全天候型体育文化施設の整備について

(1)5月10日に開催された第3回健康・スポーツ環境充実検討会では、これまでの議論を踏まえて、実現可能性のある検討対象として8000人収容規模のアリーナと、武道館整備の可能性について議論が行われています。

しかし、「県民のスポーツ振興・健康寿命の延伸」の視点ではなく、主に「富山県の地域経済振興・魅力創出による人口流出の抑制」のために、多額の予算を投入して、これだけの大規模な施設をつくる必要があるのか、はなはだ疑問です。

そこで、まずアリーナについて、総合政策局長に伺います。

1月に開催された第2回検討会には、第1回検討会議で講演をされた、早稲田大学スポーツ科学学術院の間野義之教授の「富山県があらたに全天候型体育文化施設を整備するならば、富山駅から徒歩圏内に立地させなければ意味がない」との見解が示されました。同じ会議で報告された、三菱総合研究所の基礎調査においても、アリーナについては「富山駅周辺において大規模な敷地を確保する必要がある」とされています。

しかし、富山駅周辺に、活用できる大規模な県有地はなく、富山経済同友会が提案された富山城址公園についても、富山市管理の都市公園であり、これ以上の構造物の建設は、都市公園の規制上困難ではないかと考えますが、どのように認識されているのか、伺います。

(2)8000人規模のアリーナについては、第3回検討会で年間32億円の経済波及効果があると試算報告がされた一方で、建設費は圧縮した場合でも80から130億円。収支差額も年間1.2億円から2.1億円の赤字とのことでした。

検討に入る際におこなった県民アンケートでは、検討を進めるとしても「県の行財政状況等を十分考慮したうえで」といった、条件付きの意見が52・6%と一番多かったとされています。こうした県民の意見を尊重し、私は、断念したほうがいいのではないかと考えますが、知事の見解を伺います。

(5)庄川水系河川整備について

(1)庄川水系の河川整備の一環である、新庄川橋、万葉線橋梁の架け替え事業が道路事業として着手され、喜んでいます。この事業は10年から20年間かかると聞いています。

そこで気になるのが、和田川との合流点処理です。この部分は、庄川河川の水位が上がれば和田川に逆流し、その沿線も危険にする――庄川河川のなかでも洪水に対し弱い個所ではないかと考えています。新庄川橋の架け替え事業の完了を待つことなく、できるだけ早い工事着手が必要と考えますが、どのように認識し、取り組もうとされているのか、土木部長に伺います。

(2)昨年7月、庄川河川は観測史上2番目の水量を記録しました。氾濫注意水位を超え、避難判断水位に迫ったことから、沿線住民は自主避難をおこない、不安な一夜を過ごしました。

近年、九州北部豪雨、西日本豪雨など、異常気象に伴う豪雨災害が相次いでいます。安全安心の庄川河川へ、できるだけ早く、かつ効果的な整備を願うものです。

いま進められている「庄川水系河川整備計画」は、利賀ダムの完成に重点が置かれています。しかし、どれほどの効果が期待できるのか。

もし利賀ダムが完成していれば、どれだけ水位は下がっていたのか――国が推測をおこなっています。それによれば、観測史上最大の流量を記録した2004年の台風23号の時で8cm~11cm、観測史上3番目の流量を記録した、一昨年2017年の台風21号の時では、10cm~20cmという、わずか、名刺を縦に1~2枚並べた程度の高さです。いずれのケースも、庄川河川の水位上昇の要因は、岐阜県側の豪雨によるもので、富山県側の利賀ダム上流では、それほどの大きな雨ではなく、水位低下の効果は小さかったものと理解しています。

このように、洪水対策としてみた場合、ダムはその上流で豪雨があるかどうかにかかっており、限定的で、いつも効果があるわけではありません。いっぽう、河川堤防は、岐阜県をふくむ流域全域の豪雨に対し、確実に効果を発揮します。

ダム以上に河川堤防の整備を急ぐべきだと考えますが、どのように認識されているか、土木部長に伺います。

以上で、私の質問といたします。

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